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どうやったら転職できるか!?
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IT エンジニアの世界でも、中途採用を積極的に行う企業が増え、以前に比べて転職が容易になっている。その一方で転職した後に、「転職に失敗した」といって人材紹介会社に駆け込むITエンジニアが急増中だ。失敗しないためにできることは何か。パソナキャリアの人材コンサルタントがそんな疑問に答えよう。
■内定獲得だけでは喜べない

皆さんの多くは、学生時代に就職活動をしたことがあるはずです。就職活動をした方の中には、内定を数社からもらった後、じっくり悩んだ末に入社を決めた方もいらっしゃるでしょう。もしかしたら、内定が出たのは1社のみで、仕方なく入社を決めたという方もいるかもしれませんが……。

中途採用では、多くの会社から内定をもらったからよし、というわけではありません。

今回ご紹介するSさんは、順調に選考が進み、第1志望の企業を含む数社から内定をもらったものの、第1志望の企業に入社せず、転職活動を仕切り直しするため、弊社にお越しになりました。なぜそんなことになったのでしょうか。
■SAPの経験・資格を生かすため転職を決意

S さんは、大学卒業後、システム関連会社に入社しました。仕事内容は、客先常駐のシステムサポートでした。当初は簡単なヘルプデスク中心の業務でしたが、勉強熱心なSさんは新しい技術も習得しながら、顧客の信頼も得て、サポート先の社内SEのようなポジションで働くようになりました。

さらに、Sさんは企業の支援を受けてSAPの認定資格も取得しました。資格取得後は、SAP R/3に関するサポート業務や、R/3導入に際してのマニュアル作成・トレーニングまで担当するようになりました。

顧客からは高い評価を受けていたものの、会社の方針でSAPに関する業務を縮小することとなってしまったため、SAPにかかわる業務を希望するSさんは、キャリアアップを希望して転職を決意しました。

入社する会社が決まってから退職したいSさんは、仕事は忙しいながらもインターネットで求人を探し、応募手続きを進めました。Sさんはたくさんある求人の中から、自分のキャリアを生かせそうな求人に絞って応募しました。ある程度企業数を絞って応募したものの、企業から評価の高いSAP資格を持つSさんは、ほとんどの企業で書類選考を何なく通過したのです。
■そして第1志望の企業から内定が出たが……

書類選考の結果、同時期に6社の面接の調整を進めることになりました。面接の慣れなどを考え、志望度合いの低い企業を先にして日程を調整しました。

そのころ、Sさんの仕事はある程度落ち着いていたものの、6社の面接の調整はかなりの負担になりました。企業からの選考の結果を帰宅後に毎日確認し、企業の優先順位を考慮しながら仕事の予定を見比べて日程を調整し、日中に面接をせざる得ない場合は有休を取るため会社に申請をし……。企業との調整は、やりとり自体も選考の1つのように感じ、気を抜くことができません。

コミュニケーション能力の高いSさんは、面接も順調に進みます。先に調整していた企業では、いままでの年収を100万円以上も上回る条件で内定通知が出ました。ほかの会社の条件を見てから判断しようと思いましたが、回答期限を決められてしまい、第1志望の企業の2次選考前に判断しなくてはなりません。第1志望の企業の選考を優先し、辞退することにしました。

さらにほかの企業の内定も続々と出ましたが、第1志望の企業の感触もよく、内定の手応えもあるため、入社する気分になりません。

ついに、第1志望の企業より内定が出ました。大変だった転職活動もこれで最後、条件を確認して入社手続きを進めようとしたところ、提示された年収は想定よりも大幅に下回っていて、毎月数万円の収入ダウンとなり、入社をあきらめることにしました。

仕事をしながらの求人探し、面接などの調整にも疲れを感じるものの、転職を決意してからは、いまの会社で働き続ける意欲もなくなってしまいました。しかし、応募したいという企業が見つかりません。転職活動の再スタートを切るため、弊社に相談にいらっしゃったのです。

面談を通じてSさんならばコンサルティングファームもチャレンジ可能と考え、ファーム2社を含む、十数社をご紹介しました。Sさんは将来的には興味があるけど、まだ無理だろうとしてコンサルティングファームに応募していませんでした。今後の転職活動のスケジュールを綿密に打ち合わせし、まずはコンサルティングファーム2社に応募し、選考の状況を見てほかの企業にも応募することにしました。2社の選考は順調に進み、結果として2社から内定を獲得し、条件や仕事内容などじっくり比べたうえで、社風が合うと考えたA社に入社を決定しました。
■応募のタイミングにもコツがいる

最終的にはSさんにとって良い結果となりましたが、受けたい企業も受けきってしまった後で、辞退した企業の内定を受けていれば、と後悔しても手遅れです。転職活動を進めていくうちに在籍している企業で働く意欲を失ってしまい、どうにもならなくなってしまうケースもあるようです。

今回のSさんの当初の失敗は、条件を把握しないまま、企業の取捨選択を行ってしまった点にあります。中途入社の場合は、前の会社の収入で生活基盤ができているため、年収などの条件をきちんと確認してからでないと、入社を決定することは難しいといえます。

一方で、新卒採用とは異なり、内定後の回答期限が比較的短期間であるのが中途入社です。会社に在籍しながらの転職活動では、面接の日程調整も難しく、うまく調整しないと内定をもらってから条件を比較することができないこともあります。

応募する際のポイントとしては、比較したい企業があるのであれば、同時期に内定が出るように調整することが重要です。できる限り情報収集を行い、応募の日程を綿密にプランニングするとともに、必要に応じて企業と面接日程の交渉なども行う必要があります。

入社を短期間で決断せざるを得なくなるケースもあるので、どのような条件が出たら入社を決めるか、事前に決めておくのもお勧めです。年収を含めた条件については、月額で最低何万円は必要といった妥協ラインを把握するとともに、譲れない条件がある場合は応募時に伝えておくと、年収面での行き違いは減りますね。

人材紹介会社を利用すると、企業との調整(ほかの企業と比べ、選考が遅れている企業がある場合、企業に選考を早めるよう働き掛けたり、年収の交渉も行います)や情報収集が楽になると思います。仕事をしながらの転職活動に戸惑いや悩みなどがあれば、人材紹介会社に相談してみることも解決策の1つだと思います。
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自分自身の勉強を怠らず、上司との人間関係も良好に
「企画提案」「問題解決」「人間力」「専門能力」。筆者はこの4つを、ビジネスマンに必要な能力と考えている。これらすべての能力に秀でていれば、管理職として適任だろうが、人はそれぞれ強みと弱みを持つ。実際には、仕事の経験や上司の評価などを通じて、自分の強みとなる能力を伸ばし、弱みを克服する。その繰り返しが“ビジネス人生”だ。
その際、男性と女性とでは多少事情が異なることがある。男性には、社内のあらゆるランクに先輩がいるため、「この人のようになりたい」「この人のようにはなりたくない」という、社会的なモデリングがしやすい。その先輩と一緒に仕事をするだけでなく、仕事帰りに飲んで話して時には怒られて…、といった社内外のつき合いを通じて、様々なことを自動的に学べるようになっている。「あの件は、トップが先方の役員に頼んで成約したんだ」「あの部長はできる人だけれど、酒癖が悪くて」。…そんな飲み会の席での話を耳にするうち、過去や社内の情報にも通じてくる。
しかし、女性社員が少ない会社では、女性は残念ながら同性の先輩モデルを見つけにくい。男性の上司と飲みに行く機会も相対的に少ないから、それだけインプットを得る機会を逃していることになる。
こうした機会ロスは、他でカバーするしかない。例えば、男性同士の飲み会になかなか参加できない女性は、重要なニュースを聞き逃しがちだ。こんな時はどうすればいいか。飲み会に参加する機会の多い男性社員を“仲間”にすれば、彼から飲み会でやり取りされた情報を教えてもらうことができる。
一方、インプットを増やすには、社内の情報だけでなく社外の有用な情報も必要である。ビジネス書や女性リーダーのための情報サイトから、効率よくエッセンスを学んでいくといい。
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