関西での集団感染が目立っていた国内の
新型インフルエンザは最近、首都圏でも集団感染が確認されるようになってきた。11日には新たに北海道や秋田県、鳥取県で初めて感染者が確認されるなど、国内感染者は22都道府県で548人となった。集団感染が全国的に発生していることについて、
厚生労働省は「地域が限定的なので、蔓延(まんえん)状態ではないが、注視していかなければならない」として、警戒感を強めている。
厚労省などによると、国内では男子生徒2人の感染が確認された東京都港区の私立正則高校で11日、新たに生徒8人と、女性教諭2人、男性教諭1人の感染が確認された。
13人の感染が確認された千葉県船橋市の中学校では11日、新たに生徒6人の感染を確認。さらに、同校の生徒と同じ剣道大会に参加した習志野市の市立中の男子生徒(13)の感染も判明した。
船橋市の中学校が修学旅行で岩手県を訪問した際に随行した宮城県のバスガイドの女性(22)や、盛岡市の飲食店従業員(36)への感染も確認され、移動に伴い感染が広がったとみられる。
小中学校2校で集団感染した福岡市は同日、小学3年の男児(8)ら3人の感染を新たに確認。両校の感染者は45人となった。県内を訪れた米国人男性から感染した可能性が高いことが判明している。また、神奈川県海老名市の市立中学でも生徒5人の感染が明らかになっている。
北海道での初感染が確認されたのは、札幌市の20代男性。ハワイから帰国後に発熱などの症状を訴えたが、ほとんど自宅から出ておらず、容体も安定しているという。秋田県では仙北市の40代の女性、鳥取県では女児(8)の感染が、両県で初めて確認された。